家族葬のお通夜とは?なしでも良い?流れや注意点をわかりやすく解説

家族葬のお通夜とは?なしでも良い?流れや注意点をわかりやすく解説

家族葬とは、家族や一定範囲の親族など、故人との関係が深い人だけが参列する葬儀です。家族葬の参列者の範囲に明確な定義はなく、故人の親しい友人などまでが参列する場合もあります。

では、家族葬では、お通夜をするものなのでしょうか?また、家族葬でお通夜をする場合、どのような流れとなるのでしょうか?今回は、家族葬での通夜についてくわしく解説します。

家族葬でもお通夜をするか否かはケースバイケース

家族葬でお通夜をするか否かは、ケースバイケースです。

「家族葬」は参列者の範囲を示すものであり、行う儀式の内容を定義したものではありません。はじめに、家族葬の場合における3つの葬儀形態を紹介します。

なお、それぞれで紹介するスケジュールは、ご家族が午後にご逝去された場合の一例です。スケジュールは地域や宗派、火葬場の空き状況などによって変動するため、実際のスケジュールを検討する際は葬儀社の担当者へご相談ください。

家族葬でも一般葬と同じく通夜をするケース

1つ目は、一般葬と同じくお通夜をするケースです。家族葬であっても、これが葬儀の基本形態といえるでしょう。

この場合における一般的なスケジュールは、次のとおりです。

  • ご逝去
  • 翌日:通夜
  • 翌々日:告別式・火葬

儀式としての通夜をせず、一日葬とするケース

2つ目は、儀式としての通夜をせず、告別式と火葬のみをするケースです。この形態を、「一日葬」といいます。

この場合における一般的なスケジュールは、次のとおりです。

  • ご逝去
  • 翌日:儀式なし(仮通夜)
  • 翌々日:告別式・火葬

儀式としての通夜や告別式をせず、直葬とするケース

3つ目は、儀式としての通夜や告別式を行わず、火葬だけをするケースです。この形態を、「直葬」や「火葬式」といいます。

この場合における一般的なスケジュールは、次のとおりです。

  • ご逝去
  • 翌日:儀式なし(仮通夜)
  • 翌々日:火葬

家族葬でお通夜をする場合の全体の流れ

家族葬でお通夜をする場合、ご逝去から火葬まではどのような流れとなるのでしょうか?ここでは、一般的な流れを紹介します。

  • ご臨終
  • 葬儀社への連絡
  • ご遺体の搬送・ご安置
  • 葬儀プランの打ち合わせ
  • 死亡届の提出
  • 納棺
  • お通夜
  • 通夜ぶるまい
  • 葬儀・告別式
  • 出棺
  • 火葬・骨上げ
  • 繰り上げ初七日法要
  • 精進落とし

ご臨終

ご逝去が確認されたら、医師から死亡診断書(亡くなった状況によっては「死体検案書」)が交付されます。この書類は死亡届の提出に必要となるため、大切に保管してください。

併せて、親族に訃報を伝える前に、大まかな葬儀の方針を検討しましょう。なぜなら、家族葬であることを伝えずに訃報の連絡をした場合、相手が良かれと考えて他の関係者などに訃報を伝えた結果、多くの参列者が訪れ対応に追われることとなる可能性が生じるためです。

葬儀社への連絡

次に、葬儀社を決めて葬儀社に連絡を入れます。これほど早い段階で葬儀社に連絡すべきなのは、ご逝去後はいつまでも病院に居続けることができないためです。

ご逝去後は入院患者用のベッドなどから病院の霊安室へと移されるものの、霊安室をいつまでも利用することはできません。霊安室の利用可能時間は病院によって異なるものの、ご逝去後数時間程度であることが多いでしょう。

そのため、霊安室を出るべき時間までに、ご遺体を別の安置場所まで搬送する必要が生じます。つまり、この段階で葬儀社に寝台車を手配してもらう必要があるということです。

葬儀社は病院から紹介されることが多いものの、必ずしもその葬儀社に依頼しなければならないわけではありません。故人様が生前に決めていた葬儀社があればそこに連絡すれば構いませんし、喪主となる予定のご家族様が信頼できそうな葬儀社を選定して連絡することも可能です。

家族葬のアイリスでは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、24時間365日いつでもご連絡いただけます。葬儀社に心当たりがなくお困りの際は信頼できる葬儀社をお探しの際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。早朝や深夜でも、ご遠慮いただく必要はございません。

ご遺体の搬送・ご安置

葬儀社に連絡をすると、葬儀社の担当者が病院まで、寝台車でお迎えに上がります。寝台車が到着したら、ご遺体を安置場所まで搬送します。

安置場所は、次のいずれかとすることが多いでしょう。

  1. ご自宅
  2. 葬儀社の安置施設

なお、家族葬のアイリスでは各プランにはじめからご安置場所の利用料が含まれており、追加料金の心配なく安置施設をご利用いただけます。

葬儀プランの打ち合わせ

ご遺体を安置したら、葬儀プランの打ち合わせを進めます。家族葬で通夜をするかどうかなど、料金の差などを確認しつつご検討ください。

なお、葬儀料金にまつわるトラブルは、未だ少なくないのが現状です。一見安いプランであっても、葬儀の施行に最低限必要な物品やサービスが含まれておらずその都度追加料金が加算されれば、結果的に高額な請求となりかねません。

そのような事態を避けるため、打ち合わせの際はトータルでかかる金額やプランに含まれているものなどを入念に確認することをおすすめします。また、信頼できる葬儀社を選定することで、このようなトラブルを未然に防ぐことが可能となります。

家族葬のアイリスでははじめから葬儀の施行に最低限必要な物品やサービスをすべて含んだ料金を提示するため、不明瞭な追加料金を請求することはございません。

死亡届の提出

次に、死亡届を提出します。死亡届を提出しなければ火葬に必要な「火葬許可証」が受け取れないため、お早目の提出をおすすめします。なお、葬儀社が死亡届の提出を代行してくれることも多いでしょう。

納棺

お通夜の前に、ご遺体を棺に納める「納棺」をします。必要に応じて、湯で清める「湯灌」やお化粧などを施します。

お通夜

あらかじめ決めた時間になったら、お通夜を開始します。お通夜は、18時または19時ころから始めることが多いでしょう。式の所要時間は、おおむね1時間程度です。

通夜ぶるまい

通夜の後に、参列者に食事をふるまう場合があります。これを「通夜ぶるまい」といいます。

通夜ぶるまいは、1時間から2時間程度でお開きとすることが多いでしょう。家族葬の場合には、通夜ぶるまいは省略することが少なくありません。

葬儀・告別式

通夜の翌日、葬儀・告別式を行います。葬儀・告別式の開始時刻は火葬場の予約時間によって変動します。一般的には、午前10時や11時ころから開始することが多いでしょう。

出棺

葬儀を終えると、その後は棺の釘打ちを行い、出棺となります。一般葬の場合には一般参列者はここで解散となり、近しい親族だけが火葬場へ同行します。家族葬の場合には、参列者全員が火葬場へ向かうことも多いでしょう。

火葬・骨上げ

火葬場に到着するとご遺体を荼毘に付します。火葬には1時間から2時間程度を要するため、その間は待合室などで待ちます。火葬を終えると、ご遺族がお骨を拾い上げて骨壺に収める「骨上げ」を行います。

繰り上げ初七日法要

初七日法要は本来、ご逝去の7日後に行うべきものです。しかし、何度も集まることが難しい場合も多いでしょう。

そこで、葬儀当日にそのまま繰り上げて初七日法要を行うことが増えています。この場合には、火葬後に葬儀会館などへ戻り、法要を営みます。

精進落とし

火葬や繰り上げ初七日法要の後に、食事会である精進落としを行います。精進落としは本来四十九日の忌明け後に行う食事であったものの、最近では火葬後に行うことが少なくありません。

家族葬のお通夜の一般的な流れ

家族葬のお通夜は、どのような流れで進行するのでしょうか?ここでは、家族葬の場合のお通夜の一般的な流れを紹介します。

  • 準備
  • 受付
  • お通夜の開式
  • 読経・お焼香
  • 喪主挨拶
  • 通夜ぶるまい

準備

はじめに、お通夜の準備をします。具体的には、ご遺体の納棺のほか、会場の設営や座席の確認などです。また、必要に応じて会葬返礼品の確認なども行います。

受付

通夜開始の30分前ころから、受付を行います。ただし、家族葬の場合には受付を省略することもあります。

お通夜の開式

時刻となったら、通夜が開式します。開式の挨拶は、葬儀社の担当者が行うことが多いでしょう。

読経・お焼香

僧侶による読経と、お焼香が行われます。続けて、参列者が喪主から順にお焼香をします。

喪主挨拶

最後に、喪主挨拶をします。ここでは、参列者へのお礼を伝えましょう。同居家族だけが参列するような小規模な家族葬の場合には、必ずしも形式に沿った挨拶としなくても構いません。

通夜ぶるまい

通夜ぶるまいをする場合には、そのまま会場へ移動して通夜ぶるまいを行います。開始時と終了時には、喪主から簡単な挨拶をします。

家族葬で儀式としてのお通夜をしないメリット

家族葬でお通夜をしないことには、どのようなメリットがあるのでしょうか?主なメリットを2つ紹介します。

  • 費用を抑えられる
  • 参列者の負担を抑えられる

費用を抑えられる

1つ目は、費用を抑えやすくなることです。

通夜をしない場合は通夜で読経してもらわないため、僧侶へ支払うお布施の額が少なくなります。また、通夜ぶるまいをしないため、会食にかかる費用も抑えることが可能となるでしょう。

参列者の負担を抑えられる

2つ目は、参列者の負担を抑えやすくなることです。

特に、喪主や参列者などが体調や体力に自信がない場合、通夜と告別式の2日間の葬儀は負担となる可能性があります。また、2日間に渡って参列が必要となれば、遠方の参列者は宿泊先なども手配しなければなりません。

家族葬で通夜をしない場合には儀式は1日のみとなるため、参列者の負担が少なくなりやすいといえます。

家族葬で儀式としてのお通夜をしないデメリット・注意点

家族葬で通夜をしないことには、デメリットや注意点もあります。最後に、通夜をしない主なデメリットと注意点を解説します。

  • 費用がさほど変わらないこともある
  • 親族から反対されることがある
  • 菩提寺に理解を得ておく必要がある

費用がさほど変わらないこともある

先ほど解説したように、儀式としての通夜をしない場合には費用を抑えやすくなります。しかし、想定したほどは費用が下がらないことも少なくありません。なぜなら、たとえ儀式としての通夜を執り行わなかったとしても火葬を早められるわけではなく、告別式までの間ご遺体を安置する場所の確保が必要となるためです。

日本では「墓地、埋葬等に関する法律」が存在し、死後24時間以内には火葬ができないこととされています。そのため、家族葬で通夜をしないからといって、亡くなった当日に告別式と火葬をすることはできません。

また、火葬場は原則として17時には閉まるため、たとえば11月1日の18時に亡くなった場合には11月2日の火葬はできず、告別式と火葬は最短でも11月3日となるでしょう。

それまでの期間、安置場所の費用がかかるため、たとえ通夜をしなかったとしてもさほど費用が下がらない可能性があります。そのため、通夜を省略する最大の理由が費用面にある場合は、「通夜をしないから費用が安い」と思い込むのではなく、両者を比較した見積もりをとったうえで検討することをおすすめします。

家族葬のアイリスでははじめから安置場所の利用料金を含んだ料金を提示しており、不明瞭な追加料金が発生することはありません。家族葬をご検討の際には、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

親族から反対されることがある

家族葬で通夜をしない場合、親族などから反対されることがあります。なぜなら、通夜をしないことは伝統的な葬儀の形態とはいえず、伝統を重んじる方にとっては違和感をおぼえる可能性があるためです。

また、通夜を行う場合には、たとえ通夜の日と告別式の日のどちらかの都合が付かなくても一方には参列でき、最後のお別れが叶います。一方、通夜をしない場合には告別式に参列するほかなく、その日に都合がつかない場合には参列することができません。この点から、反対意見が出されることもあるでしょう。

そのため、家族葬で通夜をしない場合には参列者にあらかじめ事情を伝え、理解を得ておくことをおすすめします。

菩提寺に理解を得ておく必要がある

菩提寺がある場合、菩提寺に無断で通夜をしないことを決めれば、菩提寺との関係が悪化するおそれがあります。そのため、菩提寺がある場合は家族葬で通夜を執り行わないことについてあらかじめ菩提寺へ相談し、理解を得ておく必要があるでしょう。

まとめ

家族葬の通夜について解説しました。

家族葬であっても、原則として通夜は執り行います。通夜の流れも、一般葬と大きく変わるところはありません。ただし、家族葬の場合には一般参列者の対応などが必要ないため、比較的ゆっくりと故人様とのお別れがしやすくなるでしょう。

一方で、体力面や費用面などの都合から、家族葬で通夜を行わない場合もあります。この場合には、あらかじめ安置場所の利用料を含んだトータルでかかる費用を確認しておくことをおすすめします。また、後のトラブルを避けるために参列する親族や菩提寺に事情を話し、理解を得ておくとよいでしょう。

家族葬のアイリスでは、通夜を執り行う「家族葬2日プラン」や通夜を行わない「家族葬1日プラン」など、さまざまな葬儀プランを設けています。各プランには、そのプランでの葬儀施行に最低限必要な物品やサービスが含まれているため、追加料金の心配なくご家族をお見送りいただけます。

家族葬で通夜をすべきか否かお悩みの際や、ご家族が亡くなり葬儀についてお困りの際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日お受けしており、深夜や早朝のご連絡も可能です。