告別式の流れは?全体の流れとマナーをわかりやすく解説
ご家族が亡くなると、非常に慌ただしい中で通夜や告別式を行わなければなりません。喪主となることが初めてである場合、通夜や告別式がどのような流れで進むのかわからず、不安に感じることも少なくないと思います。
では、ご家族が亡くなってから告別式まではどのような流れとなるのでしょうか?また、告別式当日は、どのような流れで式が進行するのでしょうか?
今回は、ご逝去から告別式までの流れや告別式当日の流れをくわしく解説します。なお、実際の流れは地域や宗派などによって異なる場合もあるため、より詳細な流れは葬儀社の担当者へ相談することをおすすめします。
ご臨終から通夜・告別式までの全体の流れ
はじめに、ご臨終から通夜・告別式までの全体の流れを解説します。
- ご臨終
- 葬儀社の手配
- お迎え
- 安置・打ち合わせ
- 納棺
- 通夜・通夜ぶるまい
- 葬儀・告別式
- 出棺
- 精進落とし
ご臨終
ご家族が亡くなると、医師により死亡が確認されます。そのうえで、「死亡診断書」または「死体検案書」が交付されます。
死亡診断書と死体検案書は同じ様式を使いますが、死亡診断書としてその用紙を使う場合は「死体検案書」と書かれた部分に取消線を引くなどして対応します。
死亡診断書と死体検案書の違い
死亡診断書と死体検案書の使い分けは、次のとおりです。
- 死亡診断書:医師が「自らの診療管理下にある患者が、生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合」に使用する。たとえば、入院中に亡くなった場合など
- 死体検案書:死亡診断書を交付すべき場合以外に使用する。たとえば、事故死の場合や、死後数日が経過してからご遺体が発見された場合など
死亡診断書を交付するか死体検案書が交付するかは医師が判断するため、ご遺族は特に気にする必要はありません。
ただし、死体検案書が交付される場合において異状が認められる場合には医師が警察に届け出てご遺体が調べられることがあるため、通夜や告別式のスケジュールが一般的なご臨終とは異なることとなる可能性があります。
死亡届の提出
死亡届の用紙は、死亡診断書や死体検案書と一体となっています。ご家族が亡くなったら、原則として死亡の事実を知った日から7日以内に死亡届を提出しなければなりません。
ご遺体の火葬に必要な火葬許可証は死亡届の提出と引き換えに交付されるため、すみやかに提出すべきでしょう。死亡届の提出先は、次のいずれかの市区町村役場です。
- 死亡者の死亡地
- 死亡者の本籍地
- 届出人の所在地
死亡届の提出は、ご遺族様自らが役所まで出向かずとも、葬儀社が代行してくれることが少なくありません。そのため、慌てて届出に出向くのではなくまずは葬儀社を手配したうえで、死亡届の提出代行がプランに含まれているか否かを確認するとよいでしょう。
葬儀社の手配
ご逝去が確認されたら、近しい親族に亡くなった旨の連絡を入れるとともに、葬儀社の手配を進めます。
ご家族が亡くなると、そのまま病院のベッドを使い続けることはできません。ご臨終後は病院の霊安室に移動させることが多いものの、霊安室が使用できるのは数時間程度であることが一般的です。その後は通夜や告別式まで、ご自宅や葬儀会館の安置施設などでご安置することとなります。
とはいえ、ご遺体を自身の車に乗せてご自宅まで搬送することは現実的ではないでしょう。
そこで、早急に葬儀社を手配して、ご遺体を搬送してもらう必要が生じます。
葬儀社はどこに依頼する?
病院が葬儀社を紹介してくれることが多いものの、必ずしもその葬儀社に依頼しなければならないわけではありません。故人様が生前に見つけていた葬儀社や、自身が見つけた信頼できそうな葬儀社に依頼することも可能です。
家族葬のアイリスでは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、24時間365日体制でお問い合わせをお受けしています。ご家族がご逝去された際にご連絡を頂けましたらすぐに担当者が駆け付けますので、早朝や深夜でも遠慮なくお電話ください。
なお、家族葬のアイリスでは「家族葬プラン」や「一般葬プラン」などさまざまな葬儀プランを設けていますが、いずれも葬儀に最低限必要なサービスや物品がすべて含まれた金額を提示しています。そのため、ご家族様をお見送りする大切な場面で、追加料金の不安を抱えることがありません。
亡くなった連絡は誰にする?
葬儀社への連絡と並行して、亡くなった旨を家族などに伝えます。
なお、家族葬など通夜や告別式の参列者を一部の者に限定する場合、この時点で連絡するのは葬儀への参列を希望する相手と、勤務先など休暇の申請上必要となる相手に留めた方がよいでしょう。
亡くなった旨を連絡すると、その相手は通夜や葬儀に参列する前提で予定の調整などを行う可能性が高いためです。そのうえで、葬儀への参列をしない相手には告別式を終えてから連絡することが一般的です。
お迎え
葬儀社を決めて連絡をすると、葬儀社の担当者が病院に訪れます。少なくともこの段階で、ご遺体のご安置場所を決めなければなりません。安置場所の主な選択肢は、次のとおりです。
- ご自宅
- 葬儀社の安置施設
- 民間の安置施設
一般的には、「1」か「2」を選択することが多いでしょう。安置場所が決まったら、葬儀社が手配した寝台車でご遺体を安置場所まで搬送します。
安置・打ち合わせ
安置場所まで移動してご遺体を安置したら、葬儀の詳細について打ち合わせを行います。
打ち合わせでは、最終的にかかる費用をよく確認しておきましょう。当初提示されたプランの金額に必要最低限のものが含まれておらず後から料金が加算された結果、最終的な請求額が大きくなるケースがあるためです。
家族葬のアイリスではその葬儀プランに必要最低限な物品やサービスを含んだ料金を当初から提示するため、後から不明瞭な料金が加算されることはありません。信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。
納棺
通夜に先立って、納棺をします。必要に応じ、納棺の前にご遺体を拭いて清める「湯灌」や、ご遺体のお化粧、お着換えなどを行います。
通夜・通夜ぶるまい
通夜を執り行います。通夜は、それぞれ次の日程で行うことが一般的です。
- 午前中のご逝去の場合:当日
- 午後のご逝去の場合:翌日
ただし、地域によっては通夜の前に「仮通夜」の日をはさむ場合や、告別式や火葬を友引からずらすために仮通夜を入れる場合もあるため、一概にお伝えできるものではありません。具体的なスケジュールは、葬儀社の担当者とご相談ください。
通夜の後には、通夜の参列者を招いて通夜ぶるまいをすることもあります。通夜当日の詳細な流れは、後ほど改めて解説します。
葬儀・告別式
通夜の翌日に、葬儀・告別式を執り行います。
なお、葬儀・告別式は原則として六曜の「友引」を避けることが多いものの、本来六曜は仏教などと関係するものではありません。ただし、「友を引く」と字面から気にする人も少なからず存在するうえ、火葬場が休みであることも多いため、慣例的に避けられることが多いでしょう。
告別式当日の流れは、後ほど改めて解説します。
出棺
告別式を終えると出棺をして、火葬場へと向かいます。
火葬・骨上げ
火葬場でご遺体を火葬し、骨上げを行います。骨上げをしたらお骨を骨壺に納めます。
精進落とし
火葬の後、当日そのまま初七日法要を行うケースが増えています。また、僧侶や参列者に食事を振る舞う「精進落とし」をすることもあります。
通夜当日の一般的な流れ
通夜は、どのような流れで進行するのでしょうか?ここでは、通夜当日にフォーカスして一般的な流れを紹介します。
通夜の準備
通夜の前に、通夜の準備を行います。主に準備すべき事項は、次のとおりです。
故人様の身支度
1つ目は、故人様の身支度です。
お身体を拭いて清める「湯灌」や、ご遺体の防腐処理である「エンバーミング」を施します。
また、お化粧をしたり、死装束へ着替えたりします。仏教では死装束は「経帷子(きょうかたびら)」や「白帷子(しろかたびら)」と呼ばれる白い着物を着せることが多いものの、故人のお気に入りだった服を着せる場合などもあります。
適切な死装束はその宗教や宗派によって異なるため、葬儀社の担当者へ確認するとよいでしょう。
進行などの確認
2つ目は、進行などの確認です。供花の配列の確認や座席の位置の確認、進行の確認などがこれに該当します。
たとえば、供花の設置などは葬儀社の担当者が行うものの、「誰からの供花をどこに配置するか」などは、喪主による確認が必要となります。当日の流れなどで不明な点があれば、この段階で確認しておくとよいでしょう。
遺族・参列者・僧侶入場
はじめに、喪主などご遺族が会場に入ります。通夜の開始時間は18時または19時とすることが多く、遺族はこの30分前には会場に入りましょう。
参列者が来られたら芳名帳に記入いただき、ご香典を預かります。芳名帳は後日香典返しをする際に必要な情報となるため、ご香典と照合し漏れがないようよく確認しなければなりません。
僧侶が来られたら喪主から僧侶へ挨拶し、葬儀社の担当者が控室へ案内します。
開式
時間になったら、開式宣言がなされて通夜が開始されます。この開式宣言は、葬儀社のスタッフが行うことが一般的です。
読経
僧侶による読経が行われます。読経の時間は宗派などによって異なるものの、30分程度が目安となります。
焼香
読経中に、お焼香を行います。お焼香の開始は、葬儀社のスタッフが合図してくれることが多いでしょう。お焼香は、はじめに喪主が行い、続けて親族、一般参列者の順で行うことが一般的です。
閉式
喪主挨拶をして、通夜が閉会します。喪主挨拶では参列へのお礼を伝えるとともに、故人への生前の厚誼へのお礼や、故人との思い出などを話しましょう。
併せて、翌日の告別式の開始時間などを案内するとともに、通夜ぶるまいがある場合にはその旨も伝えます。
通夜ぶるまい
通夜の後に、通夜ぶるまいの場を設けることがあります。通夜ぶるまいとは、通夜への参列者にお礼を伝えるとともに、故人の偲び話をしながら飲食をする場です。
ご遺族は主に接待をする側であり、弔問客をもてなします。通夜ぶるまいは随時散会するのが原則であり、1時間程度が経過した時点で喪主が閉めの挨拶をして終了となります。
告別式当日の一般的な流れ
続いては、葬儀・告別式当日の一般的な流れを紹介します。
- 喪主・遺族集合
- 受付
- 僧侶入場・開式
- 読経
- 弔電・弔辞
- 焼香
- 僧侶退場・閉式
- 釘打ちの儀
- 出棺
- 火葬場到着
- 炉前での読経・焼香
- 骨上げ
- 精進落とし
喪主・遺族集合
はじめに、喪主と遺族が集合します。葬儀・告別式の後には火葬が控えているため、葬儀・告別式の開始時間は午前中となることが一般的です。喪主や遺族は、開始1時間前くらいには会場に入るとよいでしょう。
受付
葬儀・告別式の30分前頃から受付を開始します。15分前になったら、遺族の席に着きましょう。
僧侶入場・開式
僧侶が入場し、開式の挨拶により葬儀が開始されます。通夜と同じく、開式の挨拶は葬儀社のスタッフが行うことが一般的です。
読経
僧侶による読経が行われます。葬儀での読経は通夜より長めになされることが一般的であり、40分から60分程度が目安となります。
弔電・弔辞
読経の後、弔辞を依頼している場合には、弔辞が捧げられます。また、弔電がある場合はこの場で読み上げられます。
なお、弔電の数が多い場合は特に親しくしていた相手など一部の弔電のみ全文を読み上げ、その他はお名前だけが読み上げられることが一般的です。
焼香
次に、お焼香を行います。お焼香は通夜と同じくまず喪主が行い、親族、参列者の順で行います。
僧侶退場・閉式
僧侶が退場し、葬儀が閉式となります。閉式の挨拶は葬儀社のスタッフが行うことが多いでしょう。
釘打ちの儀
続けて、故人との最期のお別れである告別式となります。喪主や遺族、参列者が棺の中に花や副葬品などを納めます。一通り花入れを終えると棺の蓋が閉じられ、喪主から順に釘打ちを行います。
出棺
釘打ちを終えたら、棺を霊柩車に乗せて出棺します。ここで、喪主が挨拶をします。この挨拶では、参列のお礼や故人との思い出などを伝えましょう。
喪主挨拶のタイミングは、棺を霊柩車に乗せる前である場合や乗せた後である場合など地域などによって異なります。そのため、葬儀社の担当者にあらかじめ確認しておくと安心です。
火葬場に向かうご遺族以外は、ここで解散となります。
火葬場到着
火葬場には、喪主や親族など一部の者だけが向かいます。告別式会場から火葬場までは、マイクロバスなどで向かうことが多いでしょう。
炉前での読経・焼香
火葬場に到着したら、炉前で僧侶による読経とお焼香を行い、荼毘に付されます。火葬には1時間から2時間ほどの時間を要するため、控室などで待機します。
骨上げ
火葬を終えると、骨上げを行います。骨上げとは、ご遺族が2人1組でお骨を拾い上げ、骨壺に納める儀式です。骨上げを終え、骨壺と火葬証明書を受け取ることで一連の儀式が一区切りとなります。
精進落とし
初七日法要は本来、亡くなってから7日後に行うべきものです。しかし、近年では多忙な人も多いうえ、遠方の親族が何度も足を運ぶのは大変だとの配慮から火葬後に繰り上げて初七日法要を行うことが少なくありません。
その後は、僧侶や参列者に料理を振る舞う精進落としを行い、散会となります。
家族葬の場合の告別式の流れは一般葬と異なる?
家族葬の場合における葬儀や告別式の流れも、一般葬と大きく変わるものではありません。
ただし、参列者が限られる家族葬では受付時間を短縮したり、通夜ぶるまいを省略したりすることはあります。また、儀式としての通夜を省略する「一日葬」とする場合や、一切の儀式を行わず火葬だけを行う「火葬式(直葬)」とすることもあります。
どのような葬儀プランが適しているかお悩みの際には、家族葬のアイリスへご相談ください。ご希望に応じて、最適な葬儀プランをご提案いたします。
まとめ
ご逝去から告別式までの流れや、告別式当日の流れなどを解説しました。全体の流れを把握しておくことで、落ち着いた気持ちで当日を迎えやすくなるでしょう。
ただし、告別式の流れなどは地域や宗派によって異なる可能性があります。そのため、実際の告別式では、葬儀社の担当者に全体の流れを確認しておくことをおすすめします。
家族葬のアイリスでは、全国対応で葬儀のトータルサポートを行っています。また、各地域の葬儀社と提携しているため、その地域に合ったサポートが可能です。
ご逝去のご連絡を頂きましたらすぐに担当者が駆け付けますので、お困りの際はお気軽にご連絡ください。お電話は24時間365日受付中のため、早朝や深夜であってもご遠慮いただく必要はありません。
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