【2025】神社でお葬式はできる?神道の葬儀の流れ・マナーをわかりやすく解説

【2025】神社でお葬式はできる?神道の葬儀の流れ・マナーをわかりやすく解説

神道のお葬式では、仏教徒は異なる部分が少なくありません。お葬式に関する多くのウェブ記事は仏式が前提とされている場合も多く、神道の場合に戸惑ってしまうことも多いでしょう。

では、神道の場合、神社でのお葬式はできるのでしょうか?また、神道のお葬式はどのような流れで進行するのでしょうか?今回は、神社でのお葬式の可否や仏式との主な違い、神道でのお葬式の流れなどについて詳しく解説します。

なお、「家族葬のアイリス」は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、神道の葬儀にも対応しています。ご家族が亡くなり神道の葬儀をご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日お受けしており、深夜や早朝でもご遠慮いただく必要はありません。

神社でのお葬式はできない

仏教の場合、お寺でお葬式をすることがあります。一方で、神道の場合に神社で葬式をすることはありません。なぜなら、神道において死は「穢れ」として扱われ、神様の「家」にあたる神社に死の穢れを持ち込むことは避けるべきと考えられているためです。

そのため、神社ではお葬式をしないのみならず、忌明けまでの間は神社へのお参りも避けるのが原則とされます。

神道と仏教でのお葬式の主な違い

神道と仏教では、お葬式に関して多くの違いが存在します。ここでは、主な違いについて解説します。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、神式でのお葬式にも対応しています。神式でのお葬式についてお困りの際は、家族葬のアイリスまでご相談ください。

お葬式をする場所

1つ目は、お葬式をする場所です。

斎場や自宅でのお葬式が主流である点は、神道と仏教とで同様です。ただし、先ほど解説したように、仏教はお寺でお葬式をすることがあるのに対し、神道の場合に神社でお葬式は行いません。神道では死を「穢れ」として扱うのに対し、仏教では死は穢れではなく成仏への入口であると考えるためです。

お葬式の目的

2つ目は、お葬式の目的です。

神道におけるお葬式の最大の目的は、故人の魂を子孫の守り神としてご先祖とともに奉ることです。そのため、故人の魂を送り出すのではなく、家に留めようとします。

一方で、仏教のお葬式の最大の目的は、故人を極楽浄土へ向けて送り出すことにあります。

戒名の有無

3つ目は、戒名の有無です。

仏教では、ご逝去後に僧侶から戒名を授かります。戒名とは仏門における名前であり、生前に授かることもできるものの、実際にはご逝去後に菩提寺の僧侶から授かることが多いでしょう。

一方で、神道では生前における氏名は神様と両親から授かった大切なものであると考えるため、ご逝去後に戒名はつけません。ご逝去後も、生前の氏名が引き続き使用されることが原則です。

ただし、一家の守り神となった故人を称える目的で、「おくりな(諡・贈名)」を付けることはあります。諡は、個人の生前の氏名の後ろに一定の文字と「命(みこと)」を付けるものであり、宮司などに付けてもらうものではありません。

氏名の後ろに付ける一定の文字は、亡くなった年齢や性別に従い、それぞれ次のとおりです。

亡くなった年齢 男性 女性
0~3歳 嬰児(みどりご)
4~6歳 稚児(ちご、わかいらつこ) 稚児(ちご、わかいらつめ)
7~15歳 童男(わらべ) 童女(わらめ)
16~19歳 彦、郎子彦(ひこ) 姫(ひめ)
20~40歳 郎男(いらつお) 郎女(いらつめ)
41~70歳 大人(うし) 刀自(とじ)
71歳以上 翁(おきな) 媼(おうな)

たとえば、「葬儀太郎」氏が80歳で亡くなった場合、諡は「葬儀太郎翁命」となります。

用語

4つ目は、お葬式で使用される用語です。

神道と仏教では、お葬式で使われる用語にもさまざまな違いがあります。代表的なものは、次のとおりです。

神道 仏教
亡くなること 帰幽(きゆう) 成仏
お悔やみの言葉 「安らかに眠られますように」など 「ご冥福をお祈りします」など
喪主へ贈る金品 玉串料 香典
忌明けの法要 五十日祭 四十九日法要

お葬式では、喪主から参列者に挨拶をする機会も少なくありません。そのような際、誤った用語を使用しないよう注意しましょう。

神道でのお葬式の流れ

神道の場合、お葬式はどのような流れで進行するのでしょうか?ここでは、基本的な流れについて解説します。

  • (当日)ご逝去
  • 葬儀社への連絡
  • 帰幽奉告(きゆうほうこく)
  • 枕直しの儀
  • (翌日)納棺の儀
  • 通夜祭(つやさい)
  • 遷霊祭(せんれいさい)
  • (翌々日)葬場祭(そうじょうさい)
  • 火葬祭(かそうさい)
  • 帰家祭(きかさい)
  • 直会(なおらい)

(当日)ご逝去

ご逝去が確認されたら、医師から死亡診断書を受け取ります。この死亡診断書は死亡届と一体になっており、後に死亡届として提出することとなるため、紛失しないようご注意ください。ご逝去後は、まずその場にいない近親者などに連絡を入れましょう。

葬儀社への連絡

近親者への連絡と並行して、葬儀社に連絡を入れます。この段階で葬儀社への連絡が必要となる理由は、ご遺体を病院から搬送する必要があるためです。

入院中に亡くなった場合であっても、ご逝去後はそのまま病床を使い続けることはできず、霊安室などに移されます。その霊安室も長時間の使用はできず、数時間程度しか利用できないことがほとんどです。

そのため、霊安室が使用できなくなる時間までに葬儀社に連絡を取り、ご遺体を別の安置場所まで搬送しなければなりません。安置場所はご自宅のほか、葬儀社の安置施設とすることが一般的です。

葬儀社は病院から紹介されることも多いものの、必ずしもその葬儀社に依頼しなければならないわけではありません。後悔のないよう、故人が生前に決めていた葬儀社や、喪主が信頼できそうだと感じた葬儀社に連絡を入れるとよいでしょう。

家族葬のアイリスはさまざまな葬儀プランをご用意しており、神式でのお葬式にも対応しています。また、各プランにはそのプランでの葬儀の施行に最低限必要となる物品やサービスを始めから含んでいるため、不明瞭な追加料金がかかる心配もありません。

信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでご連絡ください。お電話は、24時間365日受付中です。

帰幽奉告(きゆうほうこく)

神道では、家族が亡くなった際、できるだけ早い段階で「帰幽奉告(きゆうほうこく)」を行います。帰幽奉告とは、自宅の神棚やご先祖の霊を祀る祖霊舎(それいしゃ・みたまや)に、家族のご逝去について「〇〇が帰幽いたしました」と奉告(ほうこく)するものです。奉告後は神棚と祖霊舎の扉を閉め、白い半紙を貼る「神棚封じ」をします。

冒頭で解説したように、神道において死は「穢れ」であることから、神様やご先祖の霊に穢れが及ばないようにするためです。

枕直しの儀

続けて、「枕直しの儀」を行います。これは、ご遺体の体を清めて白の小袖や足袋を身に着けさせたうえで、白地の布団に北枕にして寝かせる儀式です。お顔には白い布をかけ、枕元には白無地の逆さ屏風を立てたうえで、枕飾りを施すことが一般的です。

また、「守り刀」を置くこともあります。これは、故人の魂を悪霊から守る目的で行うものです。

(翌日)納棺の儀

原則として、ご逝去の翌日に通夜祭を行います。通夜祭の日には、通夜祭の開始時間に先立って納棺の儀を行います。

 

納棺の儀では故人に死装束を着せ、ご遺体を棺に納めます。この際、故人の愛用品などを棺に入れることもあります。

ただし、火葬時に問題が生じ得るものを入れることはできないため、棺に入れたいものがある場合にはあらかじめ葬儀社の担当者へ相談するとよいでしょう。

通夜祭(つやさい)

仏式の場合に通夜にあたる行事を、神式では「通夜祭」といいます。通夜祭では、神職が祝詞を読み上げ、故人が守護神となり遺族を守ってくれることを願います。遺族や参列者は、玉串を奉って拝礼します。

遷霊祭(せんれいさい)

続いて、「遷霊祭」を行います。遷霊祭は「御霊移し(みたまうつし)」とも呼ばれ、故人の魂を霊璽(れいじ)へと移す儀式です。霊璽とは、仏教での位牌にあたるものであり、この儀式を経て故人の魂が霊璽へ宿ることとなります。

(翌々日)葬場祭(そうじょうさい)

通夜祭の翌日に、葬場祭を行います。葬場祭の一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 一同手水(ちょうず)の儀:参列者などが、斎場に入る前に手を洗って清めること
  2. 修祓(しゅうばつ)の儀:穢れや災いなどを祓い清める儀式
  3. 開式の辞:斎場のスタッフなどが開式の言葉を述べるもの
  4. 献饌(けんせん)の儀:神前にお供え物をする儀式
  5. 祭詞奏上(さいしそうじょう)・誄歌奉奏(るいかほうそう):神職が斎詞を読み上げ、伶人(れいじん)が誄歌を演奏する儀式
  6. 弔辞拝受:参列者が弔辞を述べるもの
  7. 玉串奉奠(たまぐしほうてん):神職(斎主)から順に、喪主・遺族・親族の順で玉串を奉げ拝礼をする儀式
  8. 参列者による玉串奉奠:参列者が玉串を奉げと拝礼をする儀式
  9. 撤饌(てっせん)の儀:神前のお供え物を下げる儀式
  10. 閉式の辞:斎場のスタッフなどが閉式の言葉を述べるもの

神式の葬儀に慣れていなければ、全体の流れに戸惑うこともあるでしょう。不安がある場合には、葬儀社のスタッフなどにあらかじめ全体の流れを確認しておくと安心です。

火葬祭(かそうさい)

葬場祭を終えたら火葬場へ移動し、火葬祭を行います。火葬祭とは、火葬場への到着後、ご遺体を荼毘にふす前に神職が祭詞を奏上し参列者が玉串を奉げる儀式です。

帰家祭(きかさい)

遺骨を自宅に持ち帰ったら、塩などで手を清めてから「帰家祭」を行います。帰家祭とは、無事に葬場祭などを終えたことを、自宅に祀っている神様に奉告をするものです。

直会(なおらい)

最後に、直会の儀を行います。これは、神職やなど葬儀でお世話になった人を招いて行う宴席であり、仏式の場合の「精進落とし」などにあたるものです。直会では、お供えしたものを分け合っていただくのが原則です。

神道でのお葬式のマナー

最後に、神道でのお葬式のマナーをまとめて紹介します。

服装のマナー

神式であるからといって、仏式のお葬式と服装が異なるわけではありません。仏式の場合と同様に、男性は黒のスーツなど、女性は黒のワンピースなどを着用します。

ただし、数珠は仏式の場合に使用するものであり、神式の場合には使用しません。

玉串奉奠の作法

神式のお葬式では、喪主や遺族、参列者が玉串奉奠を行います。玉串奉奠は、次の手順で行います。

  1. 祭壇に進み、遺族に一礼する
  2. 神職に一礼し、両手で玉串を受け取る。この時、葉先が左に来るように持つ
  3. 玉串を正面に立てるように持ち、時計回りに回転させる
  4. 玉串の根元が祭壇側になるように置く
  5. 正面を向いたまま2~3歩下がり、しのび手(音を立てない拍手)で二礼二拍手一礼をする
  6. 遺族に一礼して戻る

不安がある場合には、お葬式が始まる前に葬儀社の担当者や親族に確認しておくとよいでしょう。

香典のマナー

神式の葬儀において香典にあたるものは、「玉串料」です。そのため、表書きは「御玉串料」や「御霊前」などとなります。

なお、神式には本来香典返しにあたる文化はないものの、近年では仏式にならって香典返しをすることが多くなっています。神式での香典返しを「偲び草」といい、五十日祭の日以降にいただいた金額の2分の1から3分の1相当の品物を贈ります。

まとめ

神式のお葬式の概要や流れ、仏式のお葬式と異なる点などを解説しました。

神式の場合、神社でお葬式をすることはありません。神道では死を「穢れ」と考え、この点から仏教の考え方とは大きく異なります。

また、葬儀全体の流れや前後で行う儀式にも独自のものが多いため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。不安がある場合には、神式での葬儀に慣れている葬儀社に相談すると、安心して臨みやすくなります。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、神式での葬儀にも対応しています。また、各プランにはそのプランでの葬儀の施行に最低限必要となる物品やサービスがすべて含まれているため、不明瞭な追加料金を後から請求することはありません。

ご家族が亡くなり、神式のお葬式に対応できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は、24時間365日いつでも受付中です。