【2024】お葬式の日程は「仏滅」でもダメではない!注意点をわかりやすく解説

【2024】お葬式の日程は「仏滅」でもダメではない!注意点をわかりやすく解説

仏滅は「仏が滅する」と書かれるため、この日にお葬式を執り行ってよいのか、迷うこともあるようです。

そもそも、仏滅とはどのような意味を持つ日なのでしょうか?また、仏滅にお葬式を執り行うことは、避けるべきなのでしょうか?

今回は、仏滅の意味や仏滅にお葬式を行うことの是非、お葬式の日取りを決めるポイントなどをまとめて解説します。

六曜の一つである「仏滅」とは

「仏滅」とは、「大安」や「友引」などと同じく六曜の一つです。はじめに、六曜や友引とはどのようなものであるのか、基本を解説します。

六曜とは

六曜(ろくよう・りくよう)とは、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つを暦に当てはめる暦注(暦への注釈)の一つです。中国から日本に14世紀頃に伝えられ、幕末以降に広く浸透したとされています。

参照元:吉凶を表す言葉①六曜(国立国会図書館)

六曜それぞれの名称や順序、意味合いは、時代とともに変化してきました。日本では古来より、慶事や弔事などの日柄を決める際に広く用いられています。ただし、六曜は仏教や神道などとは、もともと何の関係もありません。

六曜は、旧暦の1日にそれぞれ決まったものが割り当てられ、そこから「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の順に割り振られます。旧暦1日の六曜は、それぞれ次のとおりです。

基準日(旧暦) 六曜
1月・7月の1日 先勝(せんしょう、せんかち、さきかち)
2月・8月の1日 友引(ともびき、ゆういん)
3月・9月の1日 先負(せんぶ、せんぷ、せんまけ、さきまけ)
4月・10月の1日 仏滅(ぶつめつ)
5月・11月の1日 大安(たいあん、だいあん)
6月・12月の1日 赤口(せきぐち、しゃっこう、しゃっく)

つまり、旧暦の1月1日は常に「先勝」であり、旧暦の1月2日は常に「友引」、旧暦の1月3日は常に「先負」であるということです。

あくまでも旧暦ベースですが、曜日のように機械的に決まっていることがおわかりいただけるかと思います。暦の吉凶を示す注釈であるとはいえ、個別の日を占って定められるようなものではありません。

仏滅とは

仏滅は、六曜の一つです。暦の吉凶を示す六曜において仏滅は「仏も滅する悪日」であり、「万事凶」とされています。

ただし、仏滅はもともと「勝負なし」という意味で、「虚亡(こもう)」と称されていた日です。その後、「物事が一旦滅び新たに始まる」という意味から「物滅(ぶつめつ)」へと変化しました。さらに表記が変わり、現在の「仏滅」になったといわれています。

そのため、もともとは仏教や仏事とは何の関係もありません。実際に、法要や通夜、お葬式なども、特に仏滅を避けることなく執り行われています。

一方で、結婚式や入籍などの慶事のほか、引っ越しの日取りなどとしては仏滅が避けられる傾向にあります。

六曜それぞれの概要

六曜の意味合いは、それぞれ次のとおりです。それぞれ概要を知っておくと、慶事などの日取りを決める際の参考となるでしょう。

六曜 意味
先勝 午前:吉、午後:凶。急ぐことが吉とされる。
友引 朝夕:吉、正午:凶。何事も引き分けで勝負がつかないとされる。
先負 午前:凶、午後:吉。控えめとするのが無難とされる。
仏滅 万事凶。葬式などの弔事は問題ないとされる。
大安 万事大吉。非常にめでたい日で、特に婚礼によいとされる。
赤口 朝夕:凶。正午:吉。祝事は避け、火の元や刃物に要注意とされる。

仏滅にお葬式をしても問題ない?

ここまでで解説したように、仏滅にお葬式をすることは可能です。実際に、仏滅の日にも各所でお葬式などが営まれています。「仏滅」という字面から悩んでしまうこともあるかもしれませんが、仏滅にお葬式を執り行うことはまったく問題ありません。

むしろ、六曜の中でお葬式が避けられているのは「友引」です。友引は「友を引く(つまり、友を道連れにする)」と表記するため、お葬式は避けられる傾向にあります。

お葬式の日程と六曜との関係

続いて、お葬式と六曜の日取りについて、改めて整理して解説します。

六曜とお葬式の日程は本来関係がない

前提として、六曜とお葬式の日程には、本来は何の関係もありません。六曜は仏教や神道、キリスト教などの宗教と関係する表現ではなく、「月火水木金土日」と同程度の、単なる暦注に過ぎないためです。

特に浄土真宗では、仏滅はもちろん、友引に葬儀を執り行うこともまったく問題ない(迷信に惑わされてはいけない)と明言されています。

大安や仏滅に葬儀をすることはめずらしくない

六曜の大安は一般的に慶事によいとされ、結婚式や入籍に選ばれることが多い日です。一方で、仏滅は「万事凶」とされる日です。

しかし、いずれもお葬式をすることに問題ありません。大安や仏滅はお葬式の日取りとして特に避けられる風習もなく、これらの日にお葬式をしたからといって非常識などとされる可能性も低いでしょう。

友引の葬儀は気にする人もいる

六曜の中でお葬式の日として避けられやすいのは、大安や仏滅ではなく「友引」です。なぜなら、「友を引く」との字面が縁起が悪いと考えられているためです。

先ほど解説したように、六曜は仏教や神道などの宗教とは一切関係ありません。また、「友引」も本来は「何事も勝敗がつかない日」という意味であり、「共引」と表記されていたものです。

とはいえ、六曜が生活に根付いている年配の方などにとっては「友引のお葬式」に違和感をおぼえる可能性があるほか、友引のお葬式に参列することに恐怖を感じることもあるでしょう。

なかには友引にお葬式をしないことを「常識」であると考える人もおり、そのような人が関係者の中にいる場合に友引のお葬式を決行すれば、「非常識」と思われるおそれもあります。また、そもそも友引の日を休みとする火葬場も少なくありません。

そのため、参列者への配慮や火葬場の予約などの事情から、お葬式を避けて執り行うことが多いといえます。

お葬式の日程を決める際の主な観点

お葬式のスケジュールは、次のように設定されることが多いでしょう。

  • 1日目:ご逝去当日
  • 2日目:通夜
  • 3日目:葬儀・告別式と火葬

葬儀・告別式の後は、そのまま火葬場へと向かうことが一般的です。

しかし、必ずしもこのとおりのスケジュールとなるわけではありません。では、お葬式の日程は、どのような視点から決めるべきなのでしょうか?

最後に、お葬式のスケジュールを検討する主な視点をまとめて解説します。具体的な日程については、葬儀社の担当者へ相談のうえご検討ください。

ご臨終から24時間は火葬ができないとの法律

日本では法律(墓地、埋葬等に関する法律)の規定により、ご臨終から24時間を経過した後でなければ火葬することができません。つまり、仮に11月1日の午前10時に亡くなった場合、火葬ができるのは最短でも11月2日の10時以降になるということです。

また、火葬場は原則として17時頃には閉まり、火葬には1時間から2時間程度を要します。

そのため、仮に11月1日の午後5時頃に亡くなった場合には当日の火葬はできないほか、翌日の火葬も困難でしょう。そのため、この場合において最短で火葬ができるのは、11月3日となります。

火葬場の空き状況

お葬式の日程を決める際は、火葬場の空き状況も重要です。葬儀・告別式と火葬は同日に行うことが一般的であり、火葬場の予約がとれなければ、その日まで葬儀を待つことになるためです。

先ほど解説したように、友引の日には火葬場が休みであることが多く、地域の火葬場がその日に開いていなければ火葬のしようがありません。また、友引の翌日は火葬場が込み合う傾向にあり、予約がとれない可能性も生じます。

火葬場の予約が取れない場合などには、次のように仮通夜(弔問客が訪れず、遺族だけで故人との夜を過ごすこと)を挟んで日程を調整することとなります。

ご逝去3日目に火葬場の予約が取れなかった場合のスケジュールの一例は、次のとおりです。

  • 1日目:ご逝去当日
  • 2日目:仮通夜
  • 3日目:通夜(本通夜)
  • 4日目:葬儀・告別式と火葬

なお、年末年始(原則として、12月30日ころから1月3日までの間)は火葬場が閉まることが多いうえ、休暇明けも非常に混み合います。そのため、12月29日に亡くなった場合は最短でも1月4日まで火葬ができず、待機期間が非常に長くなる可能性があることに注意しなければなりません。

葬儀会館の空き状況

近年ではご自宅でお葬式をするケースは減っており、葬儀会館などを借りてお葬式をすることがほとんどです。そのため、希望の斎場に空きがない場合には、別の葬儀会館に依頼したり日程を調整したりするなどの対応が必要となります。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、各地の多くの斎場と提携しています。会館が混みあう時期であっても空きのある斎場をご提案できる可能性がありますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日お受けしており、早朝や深夜でもご遠慮いただく必要はありません。

僧侶の都合

菩提寺がある場合は、お葬式の日程を決める際に僧侶の都合も確認しておきましょう。僧侶の都合が付かない場合は同じ宗派の僧侶を紹介してもらえる場合もあるものの、僧侶の都合に合わせて日程を変更すべき場合もあります。

なお、お盆やお彼岸の時期は僧侶が特に多忙であり、希望する日時が空いていないかもしれません。そのため、特にこのような時期のお葬式では、お早めに僧侶の都合を確認しておくことをおすすめします。

参列者の都合

参列者の都合で、お葬式の日程を調整する場合もあります。たとえば、故人の近親者が海外に在住している場合などです。

地域の風習

地域の風習によって、お葬式の日程が異なる場合もあります。お葬式などの弔事は特に地域の風習が色濃く反映されやすく、地域ごとにスケジュールが異なる場合もあるため注意が必要です。

わからない場合は、その地域に長く居住する親族や葬儀社の担当者などに相談するとよいでしょう。

友引を避けるか否か

先ほど解説したように、友引のお葬式(火葬)は避けられる傾向にあります。そのため、一般葬の場合や家族葬であっても友引のお葬式を気にする人がいる場合には、葬儀当日が友引にあたらないようスケジュールを調整する必要が生じます。ただし、通夜が友引にあたることは問題ないとされています。

とはいえ、そもそも友引に火葬場が空いていなければ、悩むまでもなく友引に葬儀を施行しようがありません。まずはその地域の火葬場の休日を確認したうえで、友引にも火葬場が空いている場合には他の親族と日程を相談するとよいでしょう。

一方で、仏滅や大安はお葬式の日取りとして特に避ける必要はありません。

まとめ

仏滅にお葬式をすることの可否や仏滅の意味、お葬式の日程を決める視点などについて解説しました。

仏滅は六曜の一つであり、「万事凶」とされています。そのため、結婚式など慶事の日取りとしては避けられることが一般的です。

一方で、お葬式の日程としてはまったく問題なく、仏滅の日であっても通常どおり葬儀が執り行われています。そもそも、六曜は本来、仏教や神道などの宗教とは何の関係もありません。

ただし、六曜のうち「友引」にお葬式を執り行うことは避けられる傾向にあります。「友を引く」という表記が、お葬式には縁起が悪いと考えられるためです。そのため、お葬式の日取りを決める際は仏滅よりも、むしろ友引を避けるよう注意すべきでしょう。

お葬式の日程には、ほかにも火葬場の休日や僧侶の予定、地域の慣習などさまざまな要素が影響するため、葬儀社の担当者に相談したうえで検討することをおすすめします。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、各地域の複数の斎場との提携があります。また、各プランには葬儀の施行に最低限必要な物品やサービスをすべて含んでいるため、不明瞭な追加料金がかかる心配なくご家族のお見送りが可能です。

ご家族が亡くなりお困りの際には、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日お受けしており、早朝や深夜でもご遠慮いただく必要はありません。