【2024】葬式の日程の決め方は?亡くなってからやることを日程順にわかりやすく解説

【2024】葬式の日程の決め方は?亡くなってからやることを日程順にわかりやすく解説

葬式に参列したことはあっても、喪主として全体を取り仕切った経験の方は少ないのではないでしょうか?

突然の出来事に直面したとき、通夜や葬式の準備は、多くの方にとって負担に感じられます。具体的な葬式の日程や流れを把握しておらず、何から手をつけたら良いかわからないという方も少なくありません。

今回は、人が亡くなった直後から、通夜や葬式にいたるまでの基本的な日程を、順を追って解説します。今回の内容を参考にしていただき、初めて喪主を務める場合でも落ち着いて行動できるよう心づもりをしておきましょう。

葬式の基本的な日程

人が亡くなった当日を1日目として、2日目に通夜、3日目に葬儀・告別式を行うのが葬式の基本的な日程です。

その後、亡くなった日を含めて7日目に初七日法要、亡くなった日を含めて49日目に四十九日法要を行いますが、近年では初七日法要を火葬の後にまとめて行うことが多いです。また、亡くなった当日に、家族や親しい人物のみで仮通夜を営む場合もあります。

亡くなってから1日目にやること

続いて、葬式に向けてやることを日程順に解説します。

まずは、亡くなってから1日目の日程です。亡くなったことを周囲の方に連絡するほか、医師から死亡診断書を受け取ります。また、故人が病院などで亡くなった場合は、遺体を別の場所へ安置し、葬儀会社と今後の流れについて打ち合わせます。

  • 危篤の連絡
  • 死亡診断書を受け取る
  • 末期の水・遺体を安置する
  • 葬儀会社との打ち合わせ

危篤の連絡

医師から危篤を告げられたら、気が動転してしまう方も少なくありません。

まずは、自分自身を落ち着かせることを心がけてください。続いて、最期の場面に立ち会ってほしい人物に連絡をします。3親等までを目安に伝えると良いでしょう。その他にも、故人と特に親しい友人がいる場合は、そちらにも連絡します。

危篤の連絡は、電話で行うとスムーズです。病院名など来てほしい場所のほか、到着までにどのくらいかかりそうかを確認します。

死亡診断書を受け取る

死亡が確認されたら、死亡診断書を受け取ります。病院で亡くなった場合は、故人の臨終に立ち会った医師が作成し、自宅で亡くなった場合は、死亡を確認した医師が作成します。変死や事故死などの場合は検死が必要なので、警察に連絡してください。

死亡診断書の左側は死亡届になっているので、必要事項を記入して役所へ死亡から7日以内に提出します。火葬時にはこの手続きの際に役所で交付される火葬許可証が必要になるため、早めに提出することをおすすめします。

死亡届は、葬儀が終わった後のさまざまな手続きで必要になるため、提出前にコピーを取っておくと安心です。

末期の水・遺体を安置する

故人を看取った人物を中心に、末期の水を取ります。

末期の水は、故人があの世で喉が渇かないようにとの願いを込めて行われる風習です。かつては、亡くなる前に行われていましたが、現代では亡くなった後に行われることが多くなっています。割りばしの先端にガーゼと脱脂綿を付け、水を含ませた状態で故人の唇を湿らせます。

また、病院で亡くなった場合、遺体は病室から一時的に霊安室へと移されます。しかし、霊安室にはあまり長い時間安置できないため、安置場所の確保が必要です。

自宅のほか、最近は葬儀会社の安置室に運ばれることも多くなっています。安置場所が決まったら、葬儀会社に連絡して寝台車で運んでもらいましょう。

葬儀会社との打ち合わせ

葬儀会社と、通夜や葬式の内容について決めていきます。葬儀会社を選ぶ際は、自分たちが希望する形式の葬儀に対応しているか、費用が明瞭かどうか、スタッフの対応の仕方を踏まえて判断すると良いでしょう。

なお、短い期間で葬儀会社を決定するのは大変な作業なので、可能であれば前もって複数の葬儀会社を比較検討することをおすすめします。

家族葬のアイリスでは、通夜や葬儀のトータルサポートを全国で行っています。24時間365日、専門のコールスタッフが待機していますので、初めてのお葬式でも安心して家族葬のアイリスまでご相談ください。

亡くなってから2日目にやること

続いて、亡くなってから2日目の日程を解説します。2日目は、通夜に向けて遺体を棺へと納棺します。参列者を迎えて通夜を行い、そのあと通夜振る舞いを行って、2日目の日程は終了です。

  • 湯灌・納棺
  • 通夜
  • 通夜振る舞い

湯灌・納棺

納棺の前には、故人の体を清めて整える湯灌(ゆかん)が行われます。湯灌は、この世での穢れを洗い清めるとの意味が込められた儀式です。基本的に葬儀会社のスタッフが対応してくれるほか、湯灌専門の業者もあります。

まず、故人の体をマッサージでほぐした後、専用の浴槽を使って体や髪の毛を洗って清めます。その後、着付けや死化粧を施して、故人の身支度を整えます。最後に、葬儀会社のスタッフや遺族らの手で、故人の遺体を棺へと納棺します。

なお、病院で亡くなった場合は、看護師の方が故人の体を拭き上げる清拭(せいしき)を行ってくれるケースもありますが、こちらは死後の処置としての意味合いが強いです。

通夜

通夜は、弔問客の都合に配慮して夕方6時から7時の間に行われることが多いです。受付は、通夜開始時刻の30分前から始められるよう準備しましょう。

受付では、弔問客から香典を受け取り、芳名帳へ記帳してもらった後、会葬礼状を添えた返礼品をお渡しします。また、読経をしてもらう僧侶にも、通夜開始の30分前には会場に来ていただくようにしましょう。

通夜開始の15分前には式場内に着席し、式の開始を待ちます。開始時刻になると、葬儀会社のスタッフによって進行が始まります。

まず、僧侶が入場してお経が上げられます。その後、僧侶に続いて遺族や親族、弔問客らの焼香が行われます。場合によっては僧侶の説法が行われたのち、僧侶が退場して通夜の一連の流れは終了です。その後、喪主から弔問客らへ向けた挨拶を行い、通夜振る舞いの席へと移ります。

通夜振る舞い

通夜の後には、通夜振る舞いと呼ばれる会食の席が設けられます。故人を供養する意味があると共に、通夜に来てくれた弔問客らへの感謝の意味が込められています。

喪主からの開始を告げる挨拶の後、故人を偲んで献杯を行います。献杯では、グラスを胸の高さまで掲げ、「献杯」の掛け声に続いて全員で唱和し、グラスに口を付けます。

かつての通夜振る舞いでは、肉や魚を使わない精進料理が出されていましたが、近年ではオードブルや寿司といった、大人数で食べられる食事が出されるケースも増えています。通夜振る舞いの食事は、仕出し屋にお願いするほか、葬儀会社が手配してくれる場合もあるため、担当者との打ち合わせの際に確認すると良いでしょう。

亡くなってから3日目にやること

続いて、亡くなってから3日目の日程を解説します。3日目には、葬儀・告別式を行ったのち、火葬を行って故人と最期の別れを告げます。その後、骨上げで遺骨を骨壺に収めた後、会葬者らを精進落としでもてなします。

  • 葬儀・告別式
  • 出棺
  • 火葬・骨上げ
  • 還骨法要・初七日法要
  • 精進落とし

葬儀・告別式

通夜の翌日には、葬儀と告別式を行います。葬儀と告別式にはそれぞれ別の意味があります。

葬儀は、遺族や親族らが中心となって故人の成仏を願う儀式で、僧侶による読経などの宗教儀式が行われます。一方の告別式は、一般の会葬者が故人とお別れをするために行われる儀式です。かつては、葬儀と告別式は別の儀式として捉えられていましたが、近年では、2つをまとめて営むことも多いです。

当日は、開始時刻の10分前には式場内に着席し、僧侶の入場を待ちます。葬儀では、僧侶の読経が行われた後、故人と親しかった方からの弔辞の読み上げや弔電の紹介が行われます。

その後、僧侶に続いて喪主から順番に焼香が行われ、葬儀と告別式は終了です。葬儀と告別式を明確に分ける場合は、一般会葬者の焼香から告別式へ移ります。

出棺

葬儀と告別式を終えると、棺を祭壇からおろし、供花として飾ってあった花を別れ花として故人の周りに手向けます。

このとき、故人と共に棺に副葬品を納めることも可能です。故人が生前好きだった食べ物や洋服などが選ばれますが、可燃性の品物でなければなりません。眼鏡や杖といった品物は燃え残ってしまうので、納めないようにしましょう。

なお、ペースメーカーなどの医療機器は、火葬時に爆発する危険があります。故人が体内にペースメーカーなどの医療機器を装着している場合は、前もって葬儀会社や火葬場のスタッフに申告しておいてください。

棺の蓋が閉じられたら、遺族や親族などの手で霊柩車へと棺を運び入れて、喪主は、出棺を見送ってくれる一般会葬者へ挨拶をしてから火葬場へと出発します。

火葬・骨上げ

火葬は、火葬許可証がないとできません。火葬場へ到着したら、必ず火葬許可証を係の方に渡してください。

火葬許可証は、死亡届を役所へ提出して手続きを行うと交付されます。炉前で僧侶の読経や焼香を行った後、棺が炉へと入れられて火葬が始まります。火葬が終わるまでは1時間ほどかかりますので、火葬への同行者は控室で軽食を取るなどして待機します。

火葬が終わったら、係の方の案内にしたがって骨上げへと移ります。骨上げは、遺骨を骨壺へと納める儀式です。二人一組となってそれぞれ箸をもち、一つの骨を一緒に持って骨壺へと納めます。喪主から順に、故人との関係が深い順に行ってください。

基本的に、遺骨は下半身から順に上半身に向かって骨を納めていき、最後に喉仏の骨を拾います。骨上げを終えると、火葬場の方から埋葬許可証を渡されます。納骨の際に必要になりますので、大切に保管してください。

還骨法要・初七日法要

火葬場から葬儀場へと戻り、還骨法要と初七日法要を行います。火葬場から持ち帰った遺骨を祭壇に供え、僧侶にお経をあげていただくと共に、遺族らが順に焼香をします。

また、最近では還骨法要の後に、故人の命日から数えて7日目に行う初七日法要を、繰り上げて行うケースが増えています。これは、葬式の一連の日程を終えた後、短期間で再度会葬者に集まってもらうことが困難であり、会葬者の負担を軽減するためです。

精進落とし

3日目の最後には、精進落としを行います。

精進落としは、お世話になった僧侶や会葬者への感謝の意味を込めて設けられる食事の席です。場合によっては、火葬の待ち時間を用いて行われることもあり、この場合は弁当を用意したり、食事がとれたりする料理屋へ移動します。

通夜振る舞いとは異なり、出席者の数を把握できる場合が多いため、一人一膳ずつの料理を用意します。

4日目以降にやること

最後に、亡くなってから4日目以降の日程を解説します。4日目以降には、四十九日法要、納骨などを行います。

  • 四十九日法要
  • 納骨

四十九日法要

故人が亡くなってから49日目には、四十九日法要を行います。正確には、故人の命日から数えて49日目に行われますが、参列者の都合や日程にも配慮して、49日目よりも早い週末のタイミングなどに行うケースが多いです。日程や会場を決めると共に、僧侶へお勤めもお願いしましょう。

僧侶の予定が確保できなければ、法要を別の日にしなければならなくなるため、日程が決まったら早めにお願いすることをおすすめします。参列してほしい方には、法要の一ヶ月前までを目安に案内状を送りましょう。

四十九日法要では、読経や参列者の焼香のほか、僧侶による説教などが行われます。

納骨

納骨する日が決まったら、墓石へ故人の氏名や戒名、没年月日を彫刻してもらうため、墓石店へ連絡してください。納骨に決められたタイミングはありませんが、四十九日法要と同時に行うことが多いです。

四十九日法要と同時に行う場合、四十九日法要を終えたら、そのまま墓前へと移動して納骨式を行い、骨壺を墓へと納骨します。

葬式の日程を決める際に注意したい点

続いて、葬式の日程を決める際に注意したい点を3つ解説します。葬式の日程を決める際は、これらの点に配慮して検討することが大切です。

  • 火葬場の空き状況を確認する
  • 僧侶や参列者の予定を考慮する
  • 地域独自の日程があるか確認する

火葬場の空き状況を確認する

葬式の日程を決める際、まずは火葬場の空き状況を確認する必要があります。

通夜や葬儀の日程を決めてから火葬場の予約を取ろうとしても、希望する日程の空きがないことも考えられます。そのため、火葬場の予約が空いている日を確認してから、葬式の日程を組んでください。

なお、火葬場の予約状況は、葬儀会社を通じて確認してもらうのが一般的です。

僧侶や参列者の予定を考慮する

普段からお世話になっている菩提寺がある場合は、僧侶に予定を確認しましょう。お盆やお彼岸、週末などは既に僧侶の予定が埋まっている場合がありますので、早めに確認することをおすすめします。

僧侶の予定が埋まってしまっていた場合や菩提寺がない場合は、葬儀会社を通じて僧侶を手配してもらうこともできるので、相談してみてください。また、故人と血縁の深い親族など、葬式に必ず来てほしい人物の都合も配慮して日程を決めてください。

地域独自の日程があるか確認する

中には、葬式の日程に独自の風習がある地域もあります。

たとえば、東北地方や九州地方の一部地域では、葬儀・告別式の前に火葬を行います。これは、雪深い地域や山間部の地域で参列者が葬儀場へ到着するのに時間が掛かることへの考慮や、気温や湿度が高い地域で遺体の腐敗が進むのを防ぐためと考えられています。

移り住んできた土地などで葬式の風習がわからない場合は、葬儀会社の方に独自の風習がないか念のため確認しておくと良いでしょう。

葬式の日程に関するよくある質問

最後に、葬式の日程に関してよくある質問とその回答を紹介します。

一日葬や直葬の場合、日程はどうなる?

一日葬は、通夜を省略して葬儀・告別式と火葬を1日の日程で行う葬式の形式です。亡くなった日を1日目とすると、2日目に通夜は行わず、葬儀・告別式と火葬を行います。

また、直葬は通夜と葬儀・告別式を省略して、火葬のみを行う葬式の形式です。直葬の場合、亡くなったその日に火葬ができると思われがちですが、亡くなってから24時間経過しなければ火葬できず、亡くなった翌日に火葬を行うため、少なくとも2日間は必要です。

葬式をやるのにふさわしくない日はある?

葬式を避けたほうがよい日取りとして、六曜日の友引(ともびき)が挙げられます。友引は「友を引く」という言い伝えから、葬儀・告別式の日としては縁起が悪いと考えられています。

なお、火葬場は友引の日が休業日となっており、事実上、友引の日に葬儀・告別式ができないケースも多いです。一方、「仏も滅する」という言い伝えのある仏滅は、結婚式などのお祝い事は避けたほうが良いとされているものの、弔事である通夜や葬儀・告別式を行うことに特に問題はありません。

なお、友引や仏滅の日に絶対に葬儀・告別式を行ってはならないわけではありません。しかし、遺族や親族らの中にしきたりを重んじる方がいる場合は注意が必要です。

年末年始に死去した場合はどうしたら良い?

年末年始に亡くなった場合は、1月4日以降に葬式を行うことが多いです。

年末年始は、既に予定が入っている方が多く、葬儀・告別式を行おうとすると、会葬者に大きな負担をかけてしまいます。年末年始に不幸があった場合は、まずは葬儀会社へ連絡しましょう。葬儀会社は年末年始も営業しているため、遺体の安置などに対応してくれます。

また、火葬場も年始は休業になっている場合が多く、三が日を過ぎてもすぐに葬式の日程を決められないこともあります。亡くなってから火葬までに時間が掛かる場合は、遺体の腐敗を防ぐためにエンバーミングと呼ばれる特別な処理が必要になる可能性もあるため、頭に入れておきましょう。

葬儀会社はどうやって決める?

葬儀会社を決める際は、地元での評判や費用の明瞭さなどを考慮して決めます。希望する葬儀内容がある場合は、それを実現できるかも確認してください。

余裕があれば、複数の葬儀会社から相見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。なお、短い時間で葬儀会社を選ぶのは負担の大きい作業なので、可能であれば前もって依頼したい葬儀会社の目星をつけておくと安心です。

まとめ

葬式の日程について、人が亡くなってから、通夜や火葬にいたるまでの基本的な日程を順番に解説しました。

不幸は突然訪れますが、休む暇もなく葬式に向けてやらなくてはならないことがすぐにやってきます。今回の内容を参考にしていただき、葬式の日程をあらかじめ把握しておいて、急な事態にも慌てずに対応しましょう。

家族葬のアイリスでは、葬儀のトータルサポートを全国で行っています。一般的な葬儀はもちろん、家族葬にも対応した葬儀プランをご用意しておりますので、気になる方は家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。専門のコールスタッフが24時間365日対応させていただきます。

また、葬式の日程に関するご質問にもお答えしておりますので、気になることがあればお気軽に家族葬のアイリスまでお問い合わせください。