母が亡くなったらすべきことは?必要な手続きをわかりやすく解説

母が亡くなったらすべきことは?必要な手続きをわかりやすく解説

自分を産み育ててくれた母の死は、大変辛い出来事ですが、いつかは訪れるものです。母が亡くなると、悲しみに暮れる間もなく、通夜や葬儀の準備など、やるべきことがすぐにやってきます。

今回は、母が亡くなったときにやることを、亡くなってからの経過日数ごとに解説します。母の死に伴ってやるべきことをあらかじめ把握しておいて、少しでも落ち着いて対応できるようにしましょう。

母が亡くなったらすぐにやること

はじめに、母が亡くなったらすぐにやることを紹介します。母が亡くなったその日は、近親者に母の訃報を伝えるほか、通夜や葬儀を依頼する葬儀社を検討する必要があります。

  • 訃報を親族や親しい友人に伝える
  • 医師に死亡診断書を作成してもらう
  • 葬儀社を検討・連絡

訃報を親族や親しい友人に伝える

母が亡くなったら、亡くなった事実を近親者や母と親しい間柄だった友人らに伝えましょう。訃報の連絡は、電話を使って行うことが一般的です。母の死亡日時や死因を簡単に伝えるほか、緊急連絡先を連絡してください。

なお、通夜や葬儀の日程が決まっていない場合でも、訃報はできるだけ早く連絡します。この場合、式の日程は決まり次第連絡する旨を忘れず申し伝えてください。なお、電話が通じない場合は、前もってメールなどで連絡を入れておいて、しばらく経ってから改めて電話を掛けなおすと確実に伝えられます。

医師に死亡診断書を作成してもらう

続いて、母の死を証明する書類として、医師に死亡診断書を作成してもらいます。死亡診断書には、母の氏名や死亡した時間・場所のほか、死亡の原因や診断書を作成した医師の氏名などが記されます。

母が病院で亡くなった場合は、母を看取った医師によって、自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医によって死亡診断書が作成されます。死亡診断書は、役所へ提出が必要な書類のため、必ず受け取ってください。

なお、母が事故で亡くなったり、異常な死を遂げたりした場合は、まずは警察に連絡する必要があります。死体発見時の状態から動かさず、警察の指示に従ってください。警察による検死などが終了したら、母の死を証明する書類として死体検案書が作成されます。

葬儀社を検討・連絡

通夜や葬儀を依頼する葬儀社の検討も、母が亡くなってからすぐにやることの一つです。あらかじめ依頼したい葬儀社が決まっていればそちらに連絡しましょう。まだ決まっていなければ、地域での評判や葬儀経験者からの意見を参考にしつつ、葬儀社を決定します。

葬儀社が決まれば、通夜や葬儀の打ち合わせに移ります。仏式や神式など、希望する葬儀の形式や、参列する方の人数をあらかじめ把握しておくと、話し合いもスムーズに運びます。なお、葬儀プランを立ててもらったら葬儀社から見積りを出してもらい、内容に誤りがないか確認しておくと安心です。

なお、母が病院で亡くなった場合は、遺体を安置場所へ搬送する必要があります。葬儀社が決まっていればそちらへ連絡し、もし決まっていなければ、病院に出入りしている葬儀社に遺体の搬送を依頼すると良いでしょう。

母が亡くなったら2日目にやること

続いて、母が亡くなって2日目にやることについて解説します。亡くなってから2日目には、役所へ死亡届を提出して手続きを行い、夜には通夜を営みます。

  • 役所へ死亡届を提出する
  • 通夜を執り行う

役所へ死亡届を提出する

まず、役所へ死亡届を提出します。初日に受け取った死亡診断書や死亡検案書の左側が死亡届の欄です。必要事項を記入するほか、届出人の署名と捺印をしたうえで、役所へ提出してください。

死亡届は、故人の死亡を知った日から7日以内に提出が必要なので、死亡診断書を受け取ったら速やかに届出することをおすすめします。

死亡届を提出すると、続いて火葬許可証が発行されます。火葬許可証は、故人の遺体を火葬するために必要な重要書類です。さらに、火葬後に火葬終了後の印を押されて返却されたものが埋葬許可証となります。埋葬許可証は遺骨を納骨する際に必要になりますので、大切に保管してください。

通夜を執り行う

母が亡くなってから2日目の夜には、通夜を執り行います。通夜は、僧侶による読経と参列者による焼香、喪主からの挨拶の順で進んでいきますが、司会進行を行うスタッフの指示に従ってください。

喪主の挨拶では、通夜に参列していただいたことへのお礼や母の死の報告、生前のご厚情への感謝などを述べます。あらかじめ話す内容を考えておき、メモを用意しておいても構いません。

通夜を終えた後、故人を偲ぶと共に、通夜に参列いただいたことへの感謝の気持ちを込めて、通夜振る舞いと呼ばれる会食の席を設けることが一般的です。通夜振る舞いで出す食事は、仕出し屋に依頼するほか、葬儀社に手配をお願いすることも可能です。

家族葬のアイリスでは、全国で通夜や葬儀のトータルサポートを行っています。最愛のお母さまを丁寧にお送りするため、さまざまな葬儀プランをご用意・ご提案させていただきます。

家族葬アイリスは、厚生労働省認定資格の葬祭ディレクターを所有するスタッフが監修のもと運営しておりますので、安心してご利用いただけます。気になる方は、24時間365日いつでも専門のコールセンターへお問い合わせください。

母が亡くなったら3日目にやること

続いて、母が亡くなったら3日目にやることについて解説します。亡くなってから3日目には、母との最後の別れとなる葬儀と火葬が営まれます。また、火葬後には還骨法要のほか、初七日法要を繰り上げて営むケースが多いです。

  • 葬儀を執り行う
  • 火葬場に向けて出棺・火葬を執り行う
  • 還骨法要・初七日法要を執り行う

葬儀を執り行う

母が亡くなって3日目には、葬儀を執り行います。母との最後の別れの時間となる、大切な儀式です。葬儀では、僧侶にお経をあげてもらうほか、参列者に焼香をしていただきます。葬儀の最後には、喪主から参列者の方へ挨拶をする場面がありますので、事前に話す内容を考えておくと良いでしょう。

葬儀が終わると、祭壇から母の棺を下ろして、棺の中を祭壇に飾られていた花で飾る別れ花を行います。このとき、母の愛用品などを副葬品として棺に入れても構いませんが、必ず燃えやすい素材でできたものを選んでください。

火葬場に向けて出棺・火葬を執り行う

出棺の準備が整ったら、棺を霊柩車に乗せて火葬場へと移動します。棺は参列者の男性が持ち、足が先に霊柩車へ入るように乗せてください。これは、故人がこの世に帰ってこないようにとの意味を込めた習わしです。

火葬場に到着したら、火葬場スタッフに火葬許可証をお渡しして、棺を火葬炉へと運んでもらいます。炉前では、僧侶に最後の読経を行ってもらい、棺の小窓から母に最後の別れを告げます。火葬はおよそ1時間かかりますので、火葬終了まで参列者は控室が必要です。この時、控室に軽食やお茶菓子を用意しておくと良いでしょう。

火葬が終了したら、骨壺に遺骨を納める骨揚げを行います。二人一組になり、同じ骨を箸でつかんで骨壺に納めていくのが一般的な方法です。遺骨は、足元の骨から頭の骨に向かって骨壺に入れていきます。

火葬が終わると、火葬場スタッフから火葬済みの印が押された火葬許可証が戻ってきます。これが埋葬許可証になり、納骨する際に必要になりますので、なくさないよう大切に保管してください。

還骨法要・初七日法要を執り行う

火葬を終えたら、葬儀を行った斎場へ戻り、還骨法要と初七日法要を行います。還骨法要とは、火葬後の遺骨を祭壇に供え、僧侶にお経をあげてもらう儀式です。

また、初七日法要は、通常亡くなった日を含めて7日目に行われる法要ですが、短い期間に再度参列者を集めて法要を営むことが難しいため、繰り上げて行うことが一般的になっています。

還骨法要と初七日法要が済んだら、精進落としと呼ばれる会食の席へ移ります。精進落としは、僧侶や参列者に葬儀が無事に終わったことへのお礼を伝える場です。精進落としは、斎場内に併設された食事会場で行われることもあれば、料亭に移動して行うケースもあります。

母が亡くなったら4日目以降にやること

続いて、母が亡くなって4日目以降にやることについて解説します。葬儀費用を支払うほか、四十九日法要や納骨に向けての準備も進める必要があります。

  • 葬儀費用を支払う
  • 四十九日法要と納骨を行う

葬儀費用を支払う

葬儀の当日、もしくは翌日には葬儀費用の支払いが必要です。支払う際には、必ず事前に葬儀社からの見積書と請求書の内容に不一致がないかを確認してください。不明な点があれば、葬儀社スタッフに確認しましょう。

また、葬儀費用の支払い方法は、現金やクレジットカード払い、銀行振り込みや葬儀ローンなどが一般的です。葬儀社によっても対応している支払い方法が異なるため、特定の支払い方法を利用したい場合は、前もって確認しておくと安心です。

四十九日法要と納骨を行う

母が亡くなった日から数えて49日目には、四十九日法要を行います。四十九日法要を終えると忌明けとなるため、遺族にとっては一つの区切りとなる大切な法要です。四十九日法要を行う日取りが決まったら、僧侶に読経を依頼すると共に、参列してほしい方へ法要の案内を出します。

また、納骨は四十九日法要と合わせて行うケースが多いです。納骨する日が決まったら、石材店に連絡して、墓石に母の戒名や命日を彫ってもらうよう依頼しましょう。なお、四十九日法要で納骨しなくても問題ありませんが、遅くとも一周忌までに納骨を済ませるようにしてください。

母が亡くなったら必要になる各種手続き

続いて、母が亡くなったら必要な各種手続きについて解説します。これらの手続きは、法律的・行政的な対応だけでなく、今後の日常生活を進めていくためにも欠かせない重要なものです。

  • 世帯主の変更手続き
  • 健康保険の資格喪失手続き
  • 各種契約の解約手続き
  • 埋葬料の申請手続き

世帯主の変更手続き

世帯主が母であった場合、その死亡により世帯主を変更する手続きが必要となります。手続きは、役場へ世帯主変更届を提出して行ってください。母が亡くなってから14日以内に行う必要があるため注意が必要です。

届出は、新しい世帯主や世帯を構成する家族のほか、代理人が行っても構いません。届出の際は、印鑑や本人確認書類が必要です。代理人が届出する場合は、委任状も必要になりますので、忘れず用意してください。なお、母が一人暮らしだった場合などには、この手続きは必要ありません。

健康保険の資格喪失手続き

母が加入していた健康保険については、資格喪失の手続きが必要です。

母が国民健康保険に加入していた場合、市区町村役場で母が亡くなってから14日以内に資格喪失の手続きを行ってください。また、母が世帯主で、家族も国民健康保険に加入していた場合、家族の保険証を新しいものに差し替える必要があります。

健康保険や共済保険に加入していた場合は、勤務先にて手続きを行います。期限は5日以内です。なお、母が世帯主で家族も同じ健康保険や共済保険に加入していた場合、家族は健康保険と厚生年金保険の資格を喪失します。

各種契約の解約手続き

母が契約していた各種サービスなども、内容を確認して解約手続きを行ってください。電気やガスといった公共サービスについては解約手続きが、引き続き利用する場合は、世帯主変更と支払い方法の変更手続きが必要です。手続きには契約者番号が必要になるため、料金の請求書など、契約状況がわかるものを用意しておきましょう。

なお、銀行口座は、契約者の死亡がわかったタイミングで凍結されます。母の銀行口座から自動引き落としになっている契約があると料金未払いになるケースもあるため、自動引き落とし口座の変更も忘れずに行ってください。

また、母がクレジットカードを契約していた場合も解約の手続きを行います。そのままにしておくと、不正に利用される恐れもあるため注意してください。また、母が月会費や年会費が発生するサービスに契約していた場合、解約しなければ料金の請求が継続されるため、忘れず解約しましょう。

埋葬料の申請手続き

母が健康保険に加入していた場合、母によって生計を維持し、葬儀を実際に執り行った人物に埋葬料が支給されます。金額は5万円です。埋葬料の請求は、母の加入していた健康保険組合へ埋葬料の請求書、死亡診断書や埋葬許可証の写しなど母が亡くなったことがわかる書類、振込先の銀行口座番号などを送付して行います。

母が国民健康保険の加入者だった場合、もしくはその扶養家族だった場合には、葬祭費が支給されます。母の葬儀を実際に執り行った人物が、葬祭費を受け取る対象です。申請には役場へ葬祭費の請求書の提出が必要なほか、自治体によっては葬儀費用の領収書や会葬礼状が求められるケースもあります。

なお、埋葬料と葬祭費は、いずれも申請しなければ支給されません。埋葬料は、母が亡くなった日から2年以内、葬祭費は葬儀を行った日から2年以内に請求申請が必要なので、十分注意してください。

母が亡くなったときにやることに関してよくある質問

最後に、母が亡くなったときにやることに関してよくある質問とその回答を紹介します。

母のスマートフォンはどうすればいい?

スマートフォンの契約者である母が亡くなった場合、基本的には解約の手続きが必要です。母の電話番号を引き継いで利用したい場合は、継承の手続きを行ってください。解約・継承は、各キャリアの店舗で手続き可能です。

母が亡くなった悲しみを乗り越えるには?

身近な存在である母の死は、突然直面すると簡単に受け入れられるものではありません。早く日常に戻ろうと悲しみや不安の気持ちを抑え込むと、その後心身に影響を及ぼす可能性もあります。

無理に感情を押し殺そうとせず、家族や友人に話を聞いてもらったり、ときにはカウンセリングを受けたりすることも、悲しみを和らげる一つの方法です。

まとめ

母が亡くなったときにやることを、亡くなってからの経過日数ごとに紹介しました。

母の死は深い悲しみを感じる出来事ですが、あらかじめ亡くなったらやることを把握しておくことで、ある程度心の準備をすることが可能です。また、母が亡くなってからやることは数も多いため、家族や親族らと手分けをして取り組むことをおすすめします。

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