一日葬とは？流れとメリット・デメリットをわかりやすく解説

従来、葬儀は1日目に通夜、2日目に告別式と火葬をすることが一般的でした。しかし、ライフスタイルや葬儀への考え方の変化などにより、従来の形に縛られない弔い方法を選択する人が増えています。そのうちの一つが「一日葬」です。

一日葬とはどのような葬儀を指し、どのような流れで行うものなのでしょうか？また、一日葬のメリットやデメリットは、どのような点にあるのでしょうか？今回は、一日葬の概要や流れ、メリット・デメリットなどについてくわしく解説します。

一日葬とは

一日葬とは、通夜を行わず、告別式だけを行う葬儀のことです。告別式の後には火葬を行い、告別式と火葬を1日で執り行います。参列者の制限は行わず、知人や友人などが広く参列することが一般的です。

一日葬と家族葬の違い

一日葬と混同されやすいものに「家族葬」があります。

家族葬とは、参列者を家族など故人とごく近しい者に限定して行う葬儀です。参列者の範囲は厳格に決まっているわけではなく、家族だけで行う場合もあれば、一定範囲の親族や親しい友人までが参列する場合もあります。

家族葬は原則として、通夜と告別式を2日に分けて行います。ただし、家族葬であっても通夜を行わず、告別式と火葬だけを行う一日葬とすることも可能です。

このように、一日葬と家族葬とは対立する概念ではありません。一日葬は執り行う式の日数から見た葬儀の種類であることに対し、家族葬は参列者の範囲の観点から見た葬儀の種類を指すものです。

一日葬と直葬の違い

一日葬のほかに、「直葬」という葬儀の形も存在します。直葬とは、通夜や告別式を行わず、火葬のみを行うお見送りの形です。

これらを整理すると、次のとおりとなります。

家族葬のアイリスでは、ご遺族様のご希望やご状況に合わせて「家族葬1日プラン」や「家族葬2日プラン」「火葬式プラン」などさまざまな葬儀プランを設けています。ご連絡を頂きましたら担当者がすぐに駆けつけてサポート致しますので、ご家族が亡くなられてお困りの際はお気軽にご連絡ください。

ご連絡は24時間365日お受けしており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はございません。

一日葬のメリット

一日葬を選択することには、どのようなメリットがあるのでしょうか？ここでは、通夜と告別式を2日間に分けて執り行う一般葬と比較した場合の主なメリットを3つ解説します。

• 家族の負担を軽減しやすい
• 通夜がないため故人とゆっくり過ごす時間を確保しやすい
• 費用を抑えやすい

家族の負担を軽減しやすい

1つ目は、家族の負担を軽減しやすいことです。

特にご高齢で体力がない場合などには、2日間の式に耐えることが難しい場合もあると思います。一日葬では通夜を行わないため、一般葬であれば通夜にあたる日は弔問客の対応などをする必要がなく、負担の軽減につながります。

また、一般葬の場合には遠方から通夜と告別式に参列する弔問客の宿泊の手配などが必要となることがある一方で、1日で完結する一日葬の場合は宿泊手配なども必要ないでしょう。

通夜がないため故人とゆっくり過ごす時間を確保しやすい

2つ目は、故人とゆっくり過ごす時間を確保しやすいことです。

一日葬では、通夜にあたる儀式がありません。そのため、一般葬の通夜にあたる時間、ごく近しい家族だけで故人と最後の時間を過ごすことが可能となります。

費用を抑えやすい

3つ目は、費用を抑えやすいことです。

一日葬の場合は通夜がないため、通夜での読経などが不要となります。また、通夜ぶるまいなども必要ありません。そのため、一般葬と比較して費用を抑えやすいといえます。

一日葬のデメリット・注意点

一日葬にはデメリットも存在します。デメリットを理解しないまま選択すると、後悔することにもなりかねません。ここでは、一日葬のデメリットと注意点について解説します。

• 当日の流れがタイトとなりやすい
• 参列の選択肢が1日しかない
• 親族から反対されることがある
• 菩提寺から反対されることがある
• 費用がそこまで安くならないことが多い

当日の流れがタイトとなりやすい

一日葬では、思った以上に当日の流れがタイトとなります。なぜなら、通夜がなく告別式と火葬のみを1日で行うため参列者がここに集中するうえ、この1日にすべての儀式が詰め込まれることとなるためです。そのため、最期のお別れが非常に慌ただしいものとなる可能性があります。

参列の選択肢が1日しかない

一般葬の場合、通夜と告別式両日の参列が難しくても、いずれか1日のみ参列するなどの調整が可能です。

一方で、一日葬では通夜がないため、参列者にとって参列する日の選択肢がありません。そのため、告別式当日に都合がつかず、参加できない人が増える可能性があります。

その結果、告別式へ参列できなかった人が後日自宅などへ弔問に訪れ、家族が連日の対応に追われることとなる可能性があるでしょう。結果的に、一般葬とした方が対応の負担が少なかったという事態ともなりかねません。

親族から反対されることがある

一日葬は、伝統的な葬儀の形態とはいえません。そのため、伝統を重んじる親族などから反対意見が出る可能性もあります。

親族など近しい人の中に一日葬へ反対しそうな者がいる場合にはあらかじめ事情を伝え理解を得ておくと、後のトラブルとなりづらいでしょう。

菩提寺から反対されることがある

一日葬は伝統的な葬儀の形態ではないことから、菩提寺の賛同が得られない可能性があります。

菩提寺に無断で一日葬を決行すれば関係性が悪化し、その後の法要や納骨などに支障が出ることにもなりかねません。そのため、菩提寺がある場合にはあらかじめ菩提寺に事情を話し、理解を得ておく必要があります。

菩提寺の許可が得られない場合は、無理に一日葬を決行することは避けた方がよいでしょう。

費用がそこまで安くならないことが多い

一般葬と比較して一日葬では費用が抑えられる傾向にあるとはいえ、思ったより安くならなかったというケースも少なくありません。なぜなら、一日葬の場合であっても、一般葬であれば通夜をする期間、ご遺体を安置する場所などが必要となるためです。

それであれば、一般葬の通夜にあたる1日目に告別式や火葬をすれば安置期間が少なくて済み、費用が抑えられると考えるかもしれません。しかし、法律（墓地、埋葬等に関する法律）により亡くなったことが確認されてから24時間は火葬ができないこととなっているため、このような選択は困難です。

また、亡くなった時間帯（早朝など）によっては、法律上は翌日の火葬が可能であっても、葬儀プランの検討や火葬場の手配、参列者への連絡などを間に合わせることは現実的ではないでしょう。

そのため、亡くなった翌日はご安置が必要であり、その会場費などの負担が必要となります。その結果、一日葬と一般葬とでそこまで費用が変わらない可能性があります。

ただし、一日葬では通夜ぶるまいは不要であり、その分の費用は抑えられます。また、ご自宅などでご遺体を安置できる場合には告別式までの安置場所は不要であり、費用を抑えられるかもしれません。費用などは葬儀社などによって異なるため、あらかじめ十分に確認したうえで依頼することをおすすめします。

家族葬のアイリスでは「家族葬1日プラン」や「一般葬プラン」などさまざまなプランを設けており、ご要望に応じて最適なプランをご提案いたします。

また、いずれのプランであっても葬儀に最低限必要である物品やサービスが含まれているため、大切なご家族をお見送りする場で追加費用の心配をする必要がありません。ご連絡は24時間365日お受けしていますので、ご家族がご危篤やご逝去されてお困りの際は、早朝や深夜であってもお気軽にご連絡ください。

一日葬の基本の流れ

一日葬とする場合、ご逝去から火葬まではどのような流れとなるのでしょうか？ここでは、一日葬の一般的な流れを紹介します。

• ご逝去
• 葬儀社への連絡
• お迎え・ご安置
• 打ち合わせ
• 納棺
• 葬儀・告別式
• 出棺
• 火葬

ご逝去

ご逝去が確認されると、医師から死亡診断書（病院以外で亡くなった場合には「死体検案書」）が交付されます。この書類を死亡届に添えて役所へ提出することで、火葬許可証が交付されます。

なお、死亡届の提出や火葬許可証の受け取りは、葬儀社が代行することも少なくありません。

葬儀社への連絡

ご逝去後は近しいご家族に連絡をするとともに、葬儀を依頼したい葬儀社にも連絡します。病院から葬儀社の紹介を提案されることもありますが、必ずしもその葬儀社に依頼する必要はありません。

故人様がご生前に検討していた葬儀社や、ご家族様が信頼できそうであると感じた葬儀社などに連絡をするとよいでしょう。

家族葬のアイリスでは早朝や深夜を問わず24時間365日ご連絡を受け付けており、ご逝去のご連絡をいただきましたら担当者がすぐに駆け付けてサポート致します。葬儀社の選定でお悩みの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。

お迎え・ご安置

ご家族が亡くなると、そのまま病院のベッドを使い続けることはできません。そのため、まずはご安置場所を検討し、その場所までお運びすることが必要です。

ご安置場所は、ご自宅や、葬儀社の安置施設とすることが多いでしょう。ご遺体は、葬儀社が手配した寝台車によりご安置場所までお運びします。

打ち合わせ

ご遺体を安置したら、葬儀の詳細について葬儀社の担当者と打ち合わせを行います。一日葬とするか一般葬とするかなどお悩みの際は、担当者へも相談のうえ検討するとよいでしょう。

打ち合わせでは、トータルの葬儀費用がいくらになるのかよく確認してください。中には、当初の提示額こそ安価であるものの当初の金額に葬儀に最低限必要な物品やサービスが含まれておらず、結果的に高価な請求がなされるケースもあるためです。

一日葬の場合、通夜にあたる儀式はないため、この後は告別式の当日までご家族が故人様とともに時間を過ごします。ただし、ご安置場所にはご家族が宿泊できない場合もあるため、宿泊をご希望の際はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

一般的に、ご自宅以外のご安置場所にご家族が宿泊する場合は、別途料金が発生します。

納棺

告別式の当日、ご遺体を棺に納めます。必要に応じて納棺の前に湯灌をしてご遺体を清めたり、お化粧を施したりします。納棺後は、告別式の会場まで搬送します。

葬儀・告別式

定刻となったら、葬儀・告別式を執り行います。葬儀や告別式の一般的な流れは次のとおりであり、一般葬と特に変わるところはありません。

1. 受付
2. 僧侶による読経
3. 弔辞・弔電
4. お焼香

ただし、一日葬の場合には時間的な制約上、開式時刻が一般葬よりも早められることが一般的です。

出棺

告別式を終えると、棺の中に花や副葬品などを納め、火葬場へと向かいます。

火葬

火葬場に到着すると、火葬炉の前で読経やお焼香がなされ、ご遺体が火葬されます。火葬には1時間から2時間程度を要することが多く、その間は火葬場の控室などで待ちます。火葬を終えると骨上げを行い、お骨を骨壺へ納めます。

なお、一般葬では火葬後に精進落としとして会食の場を設けることが多いものの、一日葬の場合には省略され、その場で解散とすることも少なくありません。

一日葬にかかる費用

一日葬の場合、葬儀社に支払う費用は50万円前後となることが一般的です。その他に、お布施としてお坊さんに10万円から30万円程度の支払いが必要となります。

また、参列者に渡すお礼である改葬返礼品や飲食代などがかかりますが、これは参列者の人数や内容などによって異なります。トータルでどの程度の費用が掛かるのか、葬儀社の担当者にあらかじめよく確認しておくとよいでしょう。

家族葬のアイリスでは葬儀に必要な物品やサービスをすべて含んだ総額を提示するため、追加料金の心配は必要ありません。お葬儀についてお困りの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。

一日葬が向いているケース

先ほど解説したように、一日葬にはメリットとデメリットがあります。では、一日葬が向いているのはどのようなケースなのでしょうか？

最後に、一日葬が向いているケースを3つ紹介します。ただし、菩提寺や親族に理解を得られることが前提となります。

• 少しだけでも費用を削減したい場合
• スケジュールや体力など、1日で終えたい事情がある場合
• 家族だけの時間を確保したい場合

少しだけでも費用を削減したい場合

1つ目は、少しでも費用を削減したい場合です。一日葬では通夜を執り行わないため、一般葬よりも費用を抑えやすいといえます。

ただし、先ほど解説したように、ご安置場所が必要となるため、そこまで大きな削減はできない可能性もあります。費用を主な理由として一日葬を選択しようとする際は、あらかじめ葬儀社に費用の差などの説明を受けたうえで検討するとよいでしょう。

家族葬のアイリスでは、葬儀に関するご相談を24時間365日体制でお受けしています。早朝や深夜でも構いませんので、お気軽にご連絡ください。

スケジュールや体力など、1日で終えたい事情がある場合

2つ目は、家族のスケジュールや体力に余裕がないなど、1日で葬儀を終えたい事情がある場合です。家族が非常に多忙であり通夜と葬儀の2日間の確保が難しい場合は、一日葬が選択肢となります。

また、家族が高齢であるなど2日間の葬儀に耐え得る体力がない場合も、一日葬が有力な選択肢となるでしょう。特に、体力が理由で一日葬とする場合は、周囲の理解も得やすいといえます。

家族だけの時間を確保したい場合

3つ目は、家族だけの時間を確保したい場合です。一日葬では通夜がないため、一般葬であれば通夜を執り行う時間、故人との最期の時間を家族だけで過ごすことが可能となります。

特に、故人の交友関係が広く弔問客が多いと予想される場合は、一般葬とすると弔問客の対応に追われ、ゆっくりとしたお別れの時間はとりづらいでしょう。このような理由から一日葬を選択する人も少なくありません。

まとめ

一日葬の概要や流れ、一般葬と比較したメリットやデメリットを解説しました。

一日葬とは通夜にあたる儀式を行わず、告別式と火葬だけを1日で行う葬儀です。通夜にあたる時間故人とゆっくり過ごしたい場合や、家族に2日間の葬儀に耐えられる体力がない場合などには、一日葬が有力な選択肢となります。

ただし、親族や菩提寺などから反対される可能性があるため、あらかじめ事情を説明し理解を得ておかなければなりません。また、自宅などでのご安置が難しい場合には、さほど費用が抑えられない可能性がある点にも注意が必要です。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを展開しており、葬儀に関するご相談を24時間365日お受けしています。また、ご家族がご逝去された際は、すぐに担当者が駆け付けてサポート致します。

ご希望の内容に合わせて最適なプランをご提案いたしますので、お葬儀についてお困りの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。